二〇二五年五月十一日号

らくだ。動物の名ではない。雨模様の昨日は街を歩いた。午前には、隣駅まで歩き、駅の構造を回って学んだ。西口の地下がジェイで商店棟がシー、東口の地下がピーで棟がエル、西口の新しいのがエヌ。市民になって十年以上経つというのに、きちんと知ったのは初めてなのが恥ずかしい。誰にも話さずに済んだ。

街から帰ってきて、水でプロテインを舐り、フライ豆を噛み砕く。後者は欲で食べたからか贅沢な味わいだった。文庫の本を読む。三十頁で眠くなり午睡仮眠。目覚めるとラジオがかかっているのに気づく。美女が芸人と笑っていた。眠るには本、笑うにはラジオ、考えるには歩けば良い。無料すぎて嘆め息が出た。

単純に計算すれば、月十万円積立てれば、十年で一千万円貯めるのに難くない。況してや、月十万円を株式で投資すれば、六年で一千万円、十年で二千万円は作られる。なんとも簡単、というのは、今月まだ二万円も費っていないのであるのに、七月から宛のある働き先は、月給が二十万円なのだ。最低時給が改善された割に、物価の低い店層がある街で有難い。

仕事を持つということを、改めて認識し直して出発したい。働いて、働くことを学びたい。きっと大層大仰なことでない。なぜなら、少なくとも六年半、仕事になっていたからだ。だから、その間に小愚が気づきもしなかった、続けられなかった知恵の穴を埋めるべく、半年から一年、アルバイトからやり直したい。そういう考えでいる。


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